調査手順の実演 — 茨城県筑西市・下妻市で一団3ha以上の候補
実在の顧客の事例ではありません。公開データに対して実際に操作した手順と結果を、役割を仮定して示しています (2026-08-23 時点の公開データ。数値は更新で変わります)。同じ条件の結果は下の「結果を開く」で再現できます。
想定する役割と範囲
- 役割: 農業法人の農地開拓担当。茨城県西部で、規模拡大に向けて「使われていない可能性のある一団3ha以上の区画」を、借り手の多い集落から順に当たりたい
- 対象: 茨城県筑西市・下妻市(2市、区画 76,717 筆)
- 用途プリセット: 農業法人: 集約候補(判定6条件: まとまり(一団の農地)・非耕作の推定(衛星)・接道(参考)・傾斜・物理条件(営農活用スコア・試作)・集落の高齢化・後継ぎ状況)
- 入口条件: 一団の面積 3ha 以上・傾斜が緩中(slope_class 1–2)。農業法人プリセットは初期条件として利用状況(衛星推定)「非耕作の可能性 中/高」を加える
- 所要: 市町村選択〜結果表示〜案件追加〜CSV 出力まで約3分
手順
- どこで: 都道府県から対象の市町村にチェックを入れる(県をまたいで追加できる)。
- 何を探す: 用途カード「農業法人: 集約候補」を選び、主要条件を確認。一団の面積下限を 3ha に設定して「候補を検索」。
- 候補: まとまり単位のカードで上から確認。判定帯(一致/要確認/不一致/データなし)と「次に確認」を読み、良さそうな一団は「筆を見る」で筆ごとに選択。
- 案件・CSV: 選択した筆を案件に追加し、状態とメモを付ける。CSV(判定と根拠の値つき)を出力して社内の検討表に貼る。共有URLで同僚に渡す。
結果(入口条件に当てはまった区画)
| 市町村 | 区画数 | 一団の数 |
|---|---|---|
| 筑西市 | 110 | 64 |
| 下妻市 | 41 | 20 |
| 合計 | 151 | 84 |
合計面積 33 ha。画面では一致数の多い順 → 不一致の少ない順 → 一団の面積の順に並びます(重み付きスコアは使いません)。
- 一団3ha以上・緩中傾斜の区画は 2 市で 6,234 筆(394 団)。衛星推定の内訳は 耕作中 4,710 / 非耕作の可能性 低 559 / 中 99 / 高 52 / 施設栽培 11 / データなし 803 で、初期条件(中/高)に残るのは 151 筆=2.4%。候補が少ないときは条件「利用状況」を外して 6,234 筆から当たり直す
- 151 筆はすべて道路に面する区画(筑西市・下妻市は接道データ整備済み)
- 「農地の借り手がいる地域か」(集落の受け皿指標)は 高 43 / 中 75 / 低 32 筆。高の集落から当たると空振りが減る
- 営農活用スコア(土壌・傾斜・日照・接道の試作指標)は 70 点台 92 筆・80 点以上 39 筆で、差は小さい(区別は他の条件で)
- 非耕作推定はベータで、ビニールハウス・黒マルチを誤判定することがある。カードの航空写真リンクで先に除く
上位の一団(条件に合う筆の多い順・上位5)
| 集落 | 一団の面積 | 一団の筆数 | 条件に合う筆 | 合う面積 |
|---|---|---|---|---|
| 下妻市 数須 | 3.8 ha | 43 | 10 | 1.4 ha |
| 筑西市 東郷 | 3.2 ha | 29 | 6 | 0.72 ha |
| 筑西市 森添島 | 3.1 ha | 14 | 5 | 0.72 ha |
| 筑西市 鷺島 | 3.4 ha | 30 | 5 | 0.64 ha |
| 筑西市 下平塚 | 5.8 ha | 15 | 4 | 1.31 ha |
集落名は農林業センサスの農業集落名。一団は隣接する筆ポリゴンを機械的につないだもので、所有者や貸借可否とは無関係です。
次に確認すること(画面の「次に確認」から)
- 受け皿指標が高い集落の一団を案件に追加し、農業委員会に地域計画(目標地図)での受け手募集状況と遊休農地の利用意向を照会する
- 農地バンク(茨城県農林振興公社)に、該当地区で借り受け可能な農地があるかを照会する
- 「非耕作の可能性 高」の区画は航空写真で誤判定(ハウス・マルチ)を除き、再生コストの当たりを付ける。候補が足りなければ利用状況の条件を外して同じ一団の耕作中区画も含めて相談する
- 現地で進入路・水利・区画形状を確認し、農地法3条許可または利用権設定へ
関連: 農業法人・農業参入企業の農地開拓/集約担当向けの説明 / 一団の農地(3ha以上・緩中傾斜)が多い市町村 / 法人が農地を借りる・買うには — 農地所有適格法人の要件とリース方式 / 農地の集約・集積とは — 違い・進め方・候補のまとまりを地図で見る
出典: 「筆ポリゴンデータ」(農林水産省統計部)、国土数値情報(国土交通省)、基盤地図情報 数値標高モデル(国土地理院)、2025年農林業センサス(農林水産省統計部)を加工して作成。